【感想】「さよなら妖精」
無知を知ることは智を愛すること。
今まで知っていると思っていたことが見当違いであったり、あるいは知らないということにすら気づかないということがある。知らないほうが幸せなこともあるだろう。
物語は劇的な終末を迎える。主人公は無知を知り、現実を直視せざるを得なくなる。厳しい現実のまま物語は幕を閉じる。理不尽ではないかとさえ思った。しかし主人公がその後どうなっていくかは、まさに読者が本書で何を感じたかによって決まるのではないだろうか。
私が彼ならば、哲学を続ける。